教員の仕事の多さや忙しさから「転職したい」「辞めたい」と思う教員は約4割ほどいるそう。
周りの女性の先生方も、教員としての忙しさや育児との両立の難しさに「転職したい」「辞めたい」とよく話していました。
ただし、教員からの転職は「難しい」と一般的に言われがちです。
転職が難しいなら教員を続けるしかないのかな・・・。
そんなことありません!
私は子育て中のママ先生でしたが、転職できました!
本記事では、教員からの転職が難しいと言われる理由や、転職を成功させるために気をつけるべきポイントをお伝えします。
教員から転職しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
都内の公立小学校で計7年間勤務。
産休・育休を1年間挟みましたが、1年生~6年生までの学級担任として働いていました。
現在は、1児のママとして一般企業で働きながら、複数の副業を行っています。
教員からの転職がむずかしいと言われる3つの理由
「教員からの転職はむずかしい」と言われるのには、大きく分けて3つの理由があると言われます。
- 教員のスキルと企業の求めるスキルが異なる
- ビジネス思考や経験が乏しいと思われがち
- 教員の給料が高く、同等の条件が見つかりづらい
1つずつ丁寧に解説します。
理由①:教員のスキルと企業の求めるスキルが異なるから
教員に必須なスキルと企業が求めるスキルは、大きく異なる事がほとんど。
教員に必須のスキルとされる「学習指導力」や「学級経営力」といった能力は、多くの企業で求められていないからです。
教育業界以外では必要とされない場合が多いスキルだね・・・。
中途採用求人を出している企業は「即戦力となる人材を取りたい」場合が多く、前職の経歴やスキルが重要視されます。
そのような企業には、教員としてのスキルや経験が評価されにくい場合も・・・。
教員独自のスキルをアピールするのではなく、「自分の持っているスキルを転職先でどのように生かせるか」をしっかりと分析しておく必要があります。
理由②:ビジネス思考や経験が乏しいと思われがちだから
企業社員からは、「教員はビジネス思考や経験が乏しい」と思われがち。
教員と企業社員では、そもそも思考の仕方が違うため、再教育のコストがかかると思われてしまうからです。
・子どもたちの成長や教育の質が第一。
→奉仕の思いが強く、利益は二の次になりがち。
・利益や市場競争を重要視。
→ビジネスの利益につながる行動や思考が大事。
中途採用の即戦力が欲しい企業は、職務経歴書や面接で「ビジネススキル」や「志望者の考え方」などを判断します。
「ビジネスの利益につながる行動や思考が構築できていない」と判断されてしまうと、教育コストを減らすために不採用となってしまいます。
企業で生かせるビジネススキルは教員も校務で身に付けているので、アピールの仕方がとても大切です!
理由③∶民間企業に比べて教員の給料が高いから
実は、自分たちが思ってるよりも、教員の給料は民間企業よりも高いです。
20代・30代の平均年収を比べてみると、民間企業より教員の平均年収が高いことが分かります。
平均年収 | 20代 | 30代 |
---|---|---|
都内小学校教員(※1) | 380万~460万円 | 600万円 |
民間企業(※2) | 249万~371万円 | 400万円 |
(※1)職業情報提供サイトjobtag「小学校教員」(※2)令和3年分 民間給与実態統計調査
30代になると、年収差は1年で200万・10年間で2000万円ものの差になります。
家族を養うことを考えると、躊躇してしまう人も多いのが現状です。実際に、私は転職して年収200万円台まで落ちました…。
ですが転職したことで、精神的な余裕と仕事以外の時間が生まれるのも事実。
自分のスキルを高める副業にチャレンジしたり、息子との時間を楽しんだりと、毎日充実させることに時間を費やせるようになりました。
精神的に余裕が欲しい・仕事以外の時間を大切にしたい方は、転職を視野に入れてみるのも良いでしょう!
悩んでいるのなら、とりあえず転職エージェントなどに無料登録してみましょう!
金銭面での不安がある方は、教員を続けつつ時短家電を取り入れたり、様々なサービスを活用したりするのがオススメ。
こちらの記事で、教員と育児を両立する方法もご紹介しています。
ママ教員でも転職を成功した3つのポイント
わたしは小学校のママ先生でしたが、転職活動で面接を受けた9社中6社内定をもらえました!!
そんなママ教員だったわたしが、転職活動で意識したポイントは、次の3つです。
- ビジネスシーンでも強みとなる教員スキルを洗い出す
- ポテンシャル採用や未経験者歓迎の求人を探してみる
- 給料は下がるものと認識しておく
1つずつ、詳しく見ていきましょう。
ポイント①∶ビジネスシーンでも強みとなる教員スキルを洗い出す
実は、教員が身につけているスキルの中に、ビジネスシーンでも活用できるスキルはたくさんあります。
校務や授業研究、保護者対応など、様々な業務を行っているからこそ、幅広いビジネススキルを身に付けられていますよ!
ここからは、活用できるスキル例をご紹介します。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、チーム内やクライアントなどとスムーズにやり取りを行うために、大切で基礎的な能力のひとつです。
児童・生徒や保護者など、さまざまな人と関わってコミュニケーションを取ることが多いため、多くの教員が身に付けているスキルでもあります。
- 立場がバラバラな人たちと関わる中で、どのような意識を持っていたのか
- 円滑なコミュニケーションを取るために、どのように考え行動していたか
など、具体的な経験とともに伝えられれば、採用につながる場合が多いです。
このような経験があったら、ぜひ自身の強みとして洗い出しておきましょう。
問題解決能力
ビジネススキルの1つとして、問題解決能力が求められる職種・業種も多いもの。
教員も、児童・生徒の課題に対する解決方法を見つけ、臨機応変に対応することが多いため、問題解決能力を身に付けていることが多いです。
目の前の問題・課題に対して適切に対処できる人材なら、「企業の抱える課題を柔軟に考えて解決策を出せる」と考える企業もあります。
このように、自分の強みや一般企業でも活用できるスキルを見つけるためには、教員としてどのように頑張ってきたかを洗い出す必要があります。
面接や職務経歴書でしっかりと伝えるためにも、自己分析はしっかり行いましょう!
ポイント②∶ポテンシャル採用や未経験者歓迎の求人を探してみる
未経験者でも歓迎してくれるような会社の多くは、研修制度が整っています。
研修制度が充実している会社を選べば、新しいスキルを身に付けることができ、業界や職種が未経験であっても活躍できる可能性が広がります。
特に、IT業界といった今後も成長が見込まれる業界に関しては、未経験者歓迎の求人が多いです。
自分が転職をして叶えたいことを軸にしながら、未経験でも挑戦できる求人を探してみましょう。
転職サイトでは「研修制度あり」と書かれていても、実際は「別業務を終えた後に行う」といった会社もあるそうです。研修制度の内容などは、転職エージェントを通してよく確認しておきましょう。
\ 転職支援実績No.1 /
ポイント③∶給料は下がるものと認識しておく
給料は、ほぼ確実に下がることを念頭に置いて、転職活動をしましょう。
年収500万円以上で異業種・未経験可能な求人はあるかもしれませんが、ワークライフバランスが取りづらい可能性も。
教育業界であっても、教員時代と同じぐらいの給料がもらえる企業に転職するのは、かなり難しいです。
給料が下がったとしても生活できるように、家族と相談して生活水準を見直したり、お金の勉強を進めたりしておきましょう!
まとめ
教員が転職を考えた際に、必ず言われることは「教員からの転職は難しい。」ということです。
今回のようにポイントを押さえれば、教員であっても・ママであっても転職できます。
「教員を辞めたいけど、なかなか決心がつかない・・・。」というママ先生は、今回の記事を参考に、ぜひ挑戦してみてくださいね!