教員から転職しよう!と思い立った時に、最初に立ちはだかる壁が「履歴書」「職務経歴書」ですよね。

職務経歴書なんて書いたことない!



何を書けばいいんだろう・・・。



私も最初は書き方がわからず、調べては書いての日々でした・・・。
でも大丈夫。書き方やポイントさえわかれば、内容の濃い職務経歴書を書きあげられます。
また、キャリアの棚卸しができるため、自己分析を深められるメリットも!
本記事では、実際に教員から転職した私が、職務経歴書の基本的な書き方や作成するうえで気をつけるポイントを解説します。
- 職務経歴書と履歴書のちがい
- 職務経歴書のフォーマット
- 職務経歴書の基本的な内容・構成
- 職務経歴書を書くときに気をつけるポイント
職務経歴書の書き方を知りたい方は、最後までぜひお読みください!
履歴書の書き方を知りたい方は、コチラ!
職務経歴書とは?


職務経歴書とは、これまでの仕事上の経験やスキルをまとめた書類のことです。
職歴やスキル、実績を詳細に記載することで、転職先の企業に自分自身をアピールするためのツールとなります。



採用担当者は、履歴書や職務経歴書を読んで、「求職者が入社後どのように活躍できそうか」を考え、面接を行うかどうか判断します。
職務経歴書で採用担当者が見るポイント


採用担当者が職務経歴書で見るポイントは、主に以下の3つです。
- 過去の業務経験
- 業務実績や成果、スキル・知識
- その人の強みや仕事に対する取り組み方・人柄
採用担当者は、求職者がどのような能力をもった人材なのかを判断する材料として、職務経歴書を読みます。
そのため、これらが分かりやすく書かれている職務経歴書を作成しましょう。
履歴書とのちがい


履歴書は「求職者のプロフィール」をまとめた書類になります。
書き方の自由度が高く、内容がその人ごとに異なる職務経歴書と比べ、履歴書には定型があり、学歴や職務経歴などの基本的な情報を書きます。
採用担当者にアピールするためには、自己分析や企業研究をしっかり行ったうえで職務経歴書を書き上げることがとても重要なのです。
職務経歴書の見本やフォーマット


職務経歴書は、書き方の自由度が高い一方で、内容が多く読みづらくなりがちです。
読みやすく分かりやすい内容にするためには、ある程度のフォーマットや基本的な流れに従って書く必要があります。



教員であっても、フォーマットや基本的な流れは大きく変わりません。



書き方の例は見たことあるけど、実際にどんな風に書いているか見たい!
実際の職務経歴書はどんなもの?
元小学校教員の私が、実際の転職で利用した職務経歴書はこちらです!※個人情報にあたる部分は伏せてあります。


テンプレートとしてもご利用になりたい方はこちら!
小学校教員の職務経歴書のテンプレートとして、参考になれば嬉しいです。
職務経歴書のフォーマットとは?


職務経歴書には、主に3つのフォーマットがあります。
- 編年体形式・・・・古い経歴から書く
- 逆編年体形式・・・現在から過去にさかのぼって書く
- キャリア形式・・・業務内容やプロジェクトごとに書く
それぞれ、どのようなフォーマットなのか詳しく解説します。
編年体形式
社会人として働き始めてから、これまでどのような仕事をしてきたのかを時系列で書く形式のことです。
履歴書と同様に過去の経歴から書き進めていくため、採用担当者が履歴書と照らし合わせて読みやすい形となっています。



キャリアを整理しながら書ける形式なので、書き方に迷ったら編年体形式で書きましょう!
逆編年体形式
1番直近の仕事内容から、時系列にさかのぼって書いていく形式のことです。
直近のキャリアやスキル・実績を最初に書けるので、教員以外にも社会人経験のある人・今後も教育系の仕事を続けたい人におすすめです。



逆編年体形式で書きたい場合は、スキルや実績をしっかりとアピールしましょう!
キャリア形式
今までに経験した業務や携わったプロジェクトごとに経歴を書く形式の事です。
職務内容ごとにまとめて書くため、転職回数が目立ちにくいというメリットがある一方、時系列で分かりづらいのがデメリット。
キャリア形式を使う場合は特に、内容を分かりやすく整理整頓しながら書くことが必須です。
職務経歴書を書くときに気をつけるポイント


職務経歴書を書く前に、気をつけるポイントを確認しておきましょう。
気をつけるポイントは、以下の3点です。
- 企業が求めている人物像をつかむ
- 業種や企業ごとに必要とされる能力をつかむ
- 業種や企業に合わせた自分の強みを分析する
1つずつ詳しく解説します。
企業が求めている人物像をつかむ


職務経歴書を書く前に、企業の公式サイトや採用ページなどで発信されている内容をチェックしましょう。
企業が発信している情報から「求められる人物像」が分かることも多いため、情報収集は欠かせません。
企業がどんな人物を求めているのかをしっかりと把握することで、自己PRの要点をつかめます。
職種や業種、企業ごとに必要とされる能力やスキルをつかむ
職種や企業によって主に必要とされる能力やスキルは、以下のように異なります。
職種や業種 | 必要とされる能力・スキル(主な3種類) |
---|---|
営業系 | コミュニケーション能力・課題発見力・論理的思考力 |
販売・サービス系 | コミュニケーション能力・提案力・臨機応変な対応力 |
事務系 | コミュニケーション能力・事務処理能力・PCスキル |
企画・広報系 | コミュニケーション能力・論理的な提案力・情報分析力 |
IT・エンジニア系 | コミュニケーション能力・問題解決能力・論理的思考力 |
Web・クリエイター系 | コミュニケーション能力・問題解決能力・マネジメント力 |
教育系 | コミュニケーション能力・指導力・臨機応変な対応力 |
上の表を見て分かるように、どの仕事であっても「コミュニケーション能力」は必要とされています。



教員として働く中で培われた能力やスキルを、具体的にアピールできると良いですね!
企業に合わせた自分の強みを分析する


先ほどの「企業が求めている人物像」「必要とされる能力やスキル」をもとに、自分の強みを分析しましょう。
以下の観点で確認してみると、自分なりにアピールするポイントが見つかります。
- 企業や職種・業種などで求められる力の中に、自分にも当てはまるものはないか
- なぜ「身についている」「当てはまる」と思うのか
- 具体的なエピソードは何か
特に「コミュニケーション能力」は、どの仕事であっても必要な能力である一方、同じような内容になりやすいため、書き方に注意が必要です。
できるだけ具体的に自分の強みをアピールできる内容が書けるように、自己分析を進めましょう。
職務経歴書の基本的な構成・内容


職務経歴書に書く基本的な項目は、次の通りです。
- タイトル・日付・名前
- 職務要約
- 職務内容
- 生かせる経験、知識、スキル
- 資格、免許
- 自己PR
それぞれの項目について、ポイントを解説します。
タイトル・日付・名前


- 1ページ目の冒頭に「職務経歴書」と太字でタイトルを書く
- 職務経歴書を提出する日付を記入する
- 姓と名の間に空白を入れ、右詰めで記入する
タイトル・日付・名前に関しては、通常の書類を作成するときと大きく変わりません。



名前の横に印鑑は必要ありません!
経歴要約


- 3~4行程度で、キャリアのあらすじをシンプルにまとめる
- 応募する職種で求められている実績やスキルを中心に書く
- 具体的な数字や誰でもわかる言葉を交えて書く
職務経歴は、経歴をただ羅列するだけでなく、アピールしたいことを端的にまとめましょう。
教育系の職種以外に転職を考えている人は、求められている実績やスキルにつながりづらく、書きにくい場合も。
「仕事を行う上で大切にしてきたこと」を中心に、実績やスキルにつながりそうな具体的な取り組みを端的にまとめると良いでしょう。
職務内容


職務内容は、今までにどのような業務を行ってきたかが分かる項目です。
大きく分けて以下の3項目を記入します。
- 会社(所属先)概要
- 職務経歴
- 実績や取り組み



上記の3項目で気をつけるポイントは、こちら!
- 所属先の情報(採用先・学校名・児童生徒数など)を簡単にまとめる。
- これまでの業務担当を具体的かつ箇条書きで記載する。
- 実績や成果を上げるために行った取り組みを3~4行ほどで項目ごとに記載する。
①・②に関しては、箇条書きで端的にまとめると分かりやすいです。
③の実績や取り組みは、できるだけ数値を交えて・応募先企業に合わせて記載しましょう。
実績が思いつかない場合は、具体的な仕事内容を分かりやすく記入しましょう。
生かせる経験、知識、スキル


「PCスキル」「語学力」「マネジメント力」「課題解決力」などのビジネススキル(ポータブルスキル)を記入しましょう。
別業種への転職の場合、教員のテクニカルスキル(業務上で必要な資格やツールの使用スキル)は生かせないものが多いです。



会社や業種・職種に限らず生かせるビジネススキルのうち、業務に生かせそうなスキルを整理して書きだしましょう。
また、「PCスキル」は一般的に記載することになっています。
Word・Excel・PowerPoint のそれぞれの項目に分け、どの程度活用できるのか記載しましょう。
資格、免許


資格・免許欄には、履歴書に記入した内容を記入しましょう。
- 今までの仕事で必要だった資格・免許(教員免許状など)
- 入社後に生かせそうな資格・免許
- 入社後に必要な資格・免許
希望業種で必要とされる資格をもっている場合は、目にとまりやすい一番上に書きましょう。



入社後に必要な資格の取得に向けて準備・勉強しているなら、その資格も書くと意欲を伝えられますよ!
自己PR


自己PRは、応募先に自分を売り込むための大切な項目です。
自己PRに書かれたスキルや強みから、入社後に即戦力として活躍できるかを判断することも多いため、よく考えて記入しましょう。



書くときのポイントはこちら!
- 箇条書きでPRできるテーマを3つほどに絞る
- 具体的な数値や例を入れながら、経験や実績、入社後の展望を記載する
- テーマごとに3行程度の文章にまとめる
PRできるテーマは、箇条書きで端的に伝えると要点が分かりやすくなります。
具体的な経験や実績を記載しながら、仕事へポジティブに取り組む姿を伝えられるようにしましょう。



文章をまとめる時には、以下の流れで書くと良いでしょう。
- どんな状況があったか
- どのような意図で・どんな行動をしたか
- どのような結果だったか
- どんな能力やスキルが生かせるか
この流れで書くと、能力やスキルを具体的に・分かりやすくアピールできます。
職務経歴書を書いたら確認すること


職務経歴書を書いたあとは、以下の項目ができているか確認しましょう。
- 使用するフォントは明朝体が基本。
- 年号は履歴書で使った西暦または和暦にそろえる。
- 本文の文字サイズは10.5~12ポイントを目安にそろえる。
- 本文の文章は左揃えで統一する。
- 行間を詰めすぎず、改行や余白を使って見やすくする。
- 専門外の人でもわかる言葉を使う。
どの項目も、読みやすく分かりやすい職務経歴書となるために必要です。
書いた後に、必ず全体を見直して読みにくいところがないか確認しましょう。



「職務経歴書を書いてみたけど、本当にこれでいいのかな・・・」と心配な人は、エージェントに相談するのも良いでしょう!
リクルートエージェント
不安な場合は、ぜひ相談してみましょう。
まとめ


ここまで、職務経歴書の書き方やポイントをお伝えしました。
初めての職務経歴書はとまどうことも多いと思いますが、コツをつかめば採用担当者の目を引く職務経歴書を作成することができます。
自己分析や企業研究などをしっかりと行って、自信をもって職務経歴書を作成しましょう。