教員をやりながら、家庭では子育ても行うなんて、大変で辞めたい・・・
どうやってみんな両立しているんだろう・・・?
わたしも2年間子育てと教員を両立していましたが、本当に時間が足りず・・・日々大変な毎日でした。
本記事では、産休・育休を経て子育てと教員を両立した筆者が、実体験や先輩ママ先生の経験談ととも、ママ先生が「辞めたい」と思う理由と両立方法を解説します。
「教員を辞めたい」と悩むママ先生は、参考にしてみてください。
都内の公立小学校で計7年間勤務。
産休・育休を1年間挟みましたが、1年生~6年生までの学級担任として働いていました。
現在は、1児のママとして一般企業で働きながら、複数の副業を行っています。
ママ先生が「教員を辞めたい」理由
ママ先生が「教員を辞めたい」と思う理由は、主に以下の5つです。
- 朝から晩まで息つく暇がない
- そもそも仕事量が多い
- 中堅教員としての仕事が増えた
- 休日出勤や時間外労働が必須
- 育児や家庭に時間が割けない
1つずつ詳しく解説します。
朝から晩まで息つく暇がない
ママ先生は、朝から晩まで息つく暇がありません。朝から晩まで動きっぱなしです。
私の育休復帰後のタイムスケジュールは、こんな感じ。
5:30 起床
息子と自分の支度を整える
6:00 出発
7:00 学校到着
授業準備・やり残した業務消化
8:00 学級指導開始
15:30 子供たち送り出し、会議開始
16:30 保護者対応、添削、授業準備
17:30 学校出発
18:30 保育園にお迎え
18:40 帰宅、ご飯の準備
19:00 夕食
19:30 息子と遊ぶ
20:00 お風呂
21:00 寝かしつけ&寝落ち
23:00 一度起きて家事をする
24:00 就寝
睡眠時間を削って仕事をしているママ先生も本当に多かった・・・!
体が疲弊してくると、どうしても心まで疲弊してしまいますよね・・・。
「この生活をこれからも続けていくのか」と考えた時に「辞めたい」と思ってしまうのは、自然なことなんです。
そもそも仕事量が多い
仕事が多岐に渡る教員は、どうしても仕事量が多くなりがちです。
私は公立小学校でクラス担任をもっていましたが、以下の仕事がほぼ毎日ありました。
ゆなママ(元公立小学校教員)の場合
- 1日6時間分の教材準備
- 前回の授業ノートチェック
- 宿題や提出物の確認
- 教科テストの採点、分析
- 児童たちの生活指導、給食指導
- 連絡帳や電話などでの保護者対応
- 行事や校外活動、委員会活動、クラブ活動などの企画、準備、運営
- 区や市での教科研究会
初任であっても、たいていこれぐらいの仕事量があります。多すぎますよね・・・。
中堅教員としての仕事が増えた
子育てをしているママ先生は、たいてい30代~40代で「中堅」と呼ばれる世代。
学校の中でも任される仕事が増えたり、若手教員を指導したりと、中堅教員としての仕事が増えます。
もちろんリーダー職を任されることで、やりがいがあることも多いのは事実。
ただ、時間が足りない中でこれらの仕事が増えるわけですから、回らないのは当たり前です・・・。
休日出勤や時間外労働が必須
仕事量が多いのに、なかなか仕事の時間が取れない・・・。でも誰かに仕事を振ることはできない・・・。
仕事を終わらせるためには、休日出勤や時間外労働が必要になります。
私の場合、1週間に2日ほど21時まで働く&休日出勤(または自宅での教材研究)をしていました。
休日も仕事をしながら子供との時間も取りつつ、平日の夕飯の作り置きもして・・・。
どんどん気持ちに余裕がなくなり、「辞めたい」との思いにつながってしまいました。
育児や家庭に時間が割けない
仕事が山ほど積み重なり、なかなか育児や家庭に手が回らない・・・。
担任をしている子も大事だけど、やっぱり自分の子供も大事・・・。
私も「育児や家庭にもっと時間をかけられたら・・・」と、何度思ったか数え切れません。
産休・育休明けは、自宅近くの小学校に赴任できる制度もありますが、仕事量は減りません。
結果として、育児や家事に時間が割けず「辞めたい」と感じてしまいますよね。
ママ先生が教員と育児を両立する方法6選
「辞めたい」と思っても、なかなか決断ができませんよね…。
そこで、今回は私や先輩ママ先生が行っていた「教員と育児を両立する方法」を6つご紹介します。
家族を頼る
ママ先生が教員と育児を両立するためには、家族の協力が不可欠です。
祖父母にお任せするという家庭も昔は多かったようですが、遠方のため協力が頼めない家庭も増えています。
やはり旦那さんや子供たちにも協力してもらわないと、両立は難しいのが現状です。
- 保育園への送りは旦那さん、迎えは自分など、育児の役割分担を行う
- 子供が大きくなってきたら、家事も少し協力してもらう
など、家庭での協力体制も整えましょう。
行政サービス「ファミリーサポート」を利用する
旦那さんとなかなか協力体制を組めない場合は、行政サービスや家事代行サービスを積極的に利用しましょう。
行政サービスの1つである「ファミリーサポート事業」は、ほとんどの自治体で行われている「子供の送迎や預かりなどの子育て支援サービス」のこと。
東京都の場合、以下のサービスを受けることができます。
子供の送迎
- 保育施設への送迎
- 学童への送迎
- 習い事への送迎 など
子供の預かり
- 冠婚葬祭や他の子供の学校行事のとき
- 買い物などで外出するとき
- 短時間就労のとき
- 保育施設の開始前や終了後 など
お住まいの自治体によって利用可能なサービス等は異なりますので、ぜひ調べてみてください。
ファミリーサポートは、私も登録しました!何かあった時にすぐ使えるように、事前に登録しておくことがおすすめです。
家事代行サービスを利用する
行政サービスだけでなく、「家事代行サービスを活用してみる」こともおすすめ。
家事代行をしてもらっている間に自分の仕事を進めたり、子供の相手ができたりと、時間を有効に使うことができます。
- 30min.(サーティーミニッツ)
- 家事代行サービス アールメイド
- 家事代行サービス – マミーメイト
- ダスキン メリーメイド
- くらしのマーケット
- イオングループのカジタク
様々な家事代行サービスがあるため、料金やサービス内容などを見ながら合うサービスを選びましょう。
時短できる家電を使う
「家族以外の人にサポートをお願いするのは気が引ける・・・」という人は、「時短家電」をフル活用しましょう!
子育て世代教員の多くが持っている時短家電は、以下の3つの家電でした。
- ドラム式洗濯乾燥機
- 乾太くん(縦型洗濯機を使っている場合)
- お掃除ロボット
他にも、電気圧力鍋やスチームオーブンレンジなど、様々な家電がありますので、ぜひ活用しましょう!
こちらの記事もぜひご覧ください!
次年度の教員配置を配慮してもらう
「復帰してとりあえず1年やってみたけれど、やっぱりきつい・・・」という場合は、次年度の配置の変更を管理職に相談しましょう。
最近教員不足が叫ばれていることもあり、ほとんどの場合は受け入れてもらえます。
相談はいつまでにしておくと良い?
相談するなら「異動に関する書類が動き始める」9月・10月頃までをおすすめします。
異動に関する書類が動き始めると、多くの管理職の先生方は次年度のことも同時に考え始めます。
次年度の配置が固まる前に伝えておけば、多くの場合配慮をしてもらえるのでおすすめです。
時短勤務なら学級担任は避けよう!
時短勤務を希望するママは、「学級担任を持つ」ことは絶対にやめましょう。
管理職の考え方によっては、「時短勤務でもいいから学級担任をお願いしたい」と頼まれることもあります。
ですが、以下の3つの理由でおすすめできません。
- 残らなければいけない状況に陥る可能性が高い
- 仕事量が減らず、勤務時間内に終わらない
- 表向きは時短勤務のため、給料が減る
これでは元も子もありません。時短勤務なら学級担任から外してもらうことをお願いしましょう。
一般企業に転職する
「教員をこのまま続けても良いのだろうか・・・」「新しい働き方を考えたい」という方は、一般企業への転職を視野に入れても良いでしょう。
「教員からの転職は難しい」とよく聞きますが、実際には転職をする教員も多いです。
私自身も、2022年3月に教員を辞めてIT企業に転職しました!
「教員」という公務員職を経験していることは、転職活動でもプラスに働きます。
自分が思っているよりも間口は広がっていますよ!
ママ先生が転職を成功させるロードマップはこちら!
まとめ
辛いときは周りに頼ろう。改善しなければ転職も視野に入れよう。
ここまで、ママ先生が教員を辞めたい理由と、教員と育児を両立する方法をご紹介しました。
ママ先生が教員を辞めたい理由として、
- 教員としての仕事量の多さ
- 中堅教員としての責務
- 時間外労働などにより、家庭や育児と両立することの難しさ
などがあげられます。
また、教員と育児を両立するためには、
- 家族に協力をお願いする
- ファミリーサポートなどの外部サービスを利用する
- 時短家電の導入
- 次年度の配置変更希望を出す
- 一般企業への転職
などを行う必要があります。
教員は非常にやりがいのある仕事ですし、多くの先生が「未来を背負う子供たちのために」と、一生懸命仕事を行っていますよね。だからこそ、「辞めたくない」「仕事も育児も頑張りたい」と思うママ先生も多いのではないでしょうか。
ですが、辛いときは無理をせず、周りを頼りましょう。職場にいる先輩ママ先生に相談をするのも良いでしょう。
時短家電やサービスを取り入れながら、育児と教員を両立できると良いですね。
また、「何度も考えたけど、やっぱり辞めたい」と思う場合は、転職を視野に入れましょう。
教員の経験を生かせる仕事はたくさんありますよ。